クラウンハイブリッドに待望の4WD追加
それはそうだろう、同じ2.5Lでもv6のガソリンモデルはJC08モード燃費11・4q/Lなのに対し、ハイブリッドのそれは23・2q/Lと2倍以上走るから。
v6ならではの質の高い走り だったとしてもこのガソリンが高いご時世、ハイブリッドへ自然に気持ちが向いていく。
だが、これまで雪口のユーザーはそうもいっていられなかった。
スタッドレスの進化で「4wDにこだわることはない」などと都会人はいうが、アイスバーンのようなところを走るのは4wDモデルのほうが断然安定している。
ゆっくり走ればFRにスタッドレス装着でもいいけれど、安心感は4wDがやはり上だ。
だから、クラウンにしてもハイブリッドのほうがいいとわかっていても、ガソリンモデル(クラウンはこれまでアスリートとロイヤルのV6、2・5L〜にのみ4wDがラインアップされていた)を選んだという人がかなりいたはずだ。
これで雪国でもクラウンハイブリッドに乗れる
でも、これからは、ハイブリッドでも4wDが選べるから、雪国の社長さんや重役さんといったクラウンが気になるユーザーさんには耳よりな一報に違いない。
ちなみに4wDシステムはV6、2・5Lガソリンのi-Fourが、センターデフと電戸制御式湿式多板クラッチをコンピューターがコントロールするシステムに対してハイブリッドの4WDシステムは、トルセンLSDにセンターデフの機能を持たせたもの(通常は前40後 60にトルク配分し、前後トルク差を感知すると前50後50から前 30後70までの間で瞬時に前後トルクを変更する)になり、グレード名は「Four」。
トルセンLSDによる制御は軽量コンパクトでスムーズなハンドリングを得られる利点があり、FRのハイブリッドJc08モード燃費23・2q/L?に対して4wDは21・0q/Lと約9・5%の落ち込みに抑え、v6、2・5?ガソリン4wDの10・2q/Lに比べると、2倍以上燃費がいい。ちなみに価格差は21万6000円アップである。
システム出力が220psになるほか、最大出力、最大トルクなどはおんなじ。
今回ユニークなのはマジェスタもアスリートやロイヤルと同様、4wDは2.5Lのハイブリッドが搭載されること。
3.5LハイブリッドのJc08モード燃費は18.2q/Lだが、2.5Lのハイブリッドを搭載することで19・0q/Lへと燃費がよくなっている。
価格はロイヤル、アスリートで21万6000円アップ
価格は3.5Lハイブリッドが627万4286円で2・5Lハイブリッド4wDは648万円だ。
これからは直4、2.5Lハイブリッドを採用するFR系のサルーン、一つの例としてレクサスIS300hやGS300hにこのシステムが展開されていくだろう。
ありそうでないのが、国産ハイブリッド4WD。
SUVタイプならばホンダヴェゼルやスバルのXVハイブリッド、ハリアーハイブリッド、アウトランダーPHEVなどがあるが、セダンタイプとなるとわずかにスカイラインハイブリッド、フィットハイブリッド、そして4WDだけのラインアップとなるLS600hとなる。
このなかでスカイラインは日産自慢の電子制御トルクスブリット4WDであるアテーサE‐TSを搭載し、システム出力364psの雪道でも世界一速いハイブリッドを目指す。
FRで449万6100円からと値段が高く2?ターボのラインアップで注目がそちらに移る中、スカイラインハイブリッドは、むしろこの4wDを全天候型スーパーハイブリッドセダンとして売り出したほうが得策ではないだろうか。
Jc08モード燃費の比較でも、4wDは17・oq/LとFRの18・4q/Lに比べて落ち込みが小さい。
フィットハイブリッドにも4wDがラインアップされる。
7速DcTを採用した独自のハイブリッドシステムは変えずにピスカス式の4wDを組み合わせたモデルで、Jc08モード燃費はFFの31・6〜36・4q/Lに対して27・6〜29・0q/Lとわずかに30・0q/Lには届かないが高水準の数字だ。
Ls600hは1080万円からという高級セダンで縁が薄いが、このクラスで11.6ql/Lの燃費はすごい。
こちらもシステムはセンターデフにトルセンLsDを使っている。
今後セダンやハッチバックはハイブリッドが増えていくと思うが、4WDも必ずラインアップさせていってほしいものだ。